はじめて投資を行うときに、どの投資商品を選べばいいか悩んでしまいますよね。
投資と一言で言っても様々な投資商品があり、それぞれに向き不向きがあります。
実はFXは、少ない自己資金で始められることや、隙間時間で手軽に取引できるため初心者にも向いている投資の1つと言えます。
そこで今回は、代表的な投資商品である株式投資と比較しながらFXの特徴をわかりやすく解説し、FXのメリット・デメリットやどんな人がFXに向いているのかをまとめました。
FXとは?FXで利益を出す仕組みを図解
FX(Foreign eXchange)は、「外国為替証拠金取引」といいます。
簡単にいうと、FXは世界各国の通貨を売買することで利益を狙っていく投資方法です。
つまりFXの投資対象は、円やドル、ユーロ、人民元などの「通貨」となります。
通貨の価値は常に変わっていきます。
1米ドル=100円の時もあれば、1米ドル=90円になったり、1米ドル=110円になったりしますよね。
このように通貨の価値が変動することを利用して利益を得ていく投資手法がFXというわけです。
では、具体的にどのようにしてFXで利益を得ていくか解説していきます。
FXでトレードする際に着目するのが、通貨の価値を表す「為替レート」です。
先程も例に出した「1米ドル=100円」等と表現されるものですね。
例えば、現在1米ドル=100円だとします。
下図のように、これから円安になる(為替レートが上がる)と予想したときにドルを買います。
その後、想定通り1米ドル=110円となったらドルを売ります。
すると、100円で買った円を110円で売ることができたため、下図のように10円の儲けが出ますね。
逆に、これから円高になる(為替レートが下がる)と予想すれば、ドルを「売る」ことからスタートすることもできます。
上図のように、1米ドル=100円の時にレートが下がると予想し米ドルを売り、1米ドル=90円になった時に買い戻せば10円の利益となります。
「売り」からトレードを始められることがFXの特徴であり、メリットでもあります。
この点については、後ほどFXのメリットの項目にて解説していきますね。
このように、通貨の価値の差から得られる利益を「為替差益」といいます。
また、得られる利益は取引する通貨の量によっても変わってきます。
先ほどの例でいくと、これから円安になる(為替レートが上がる)と予想したときに1米ドルではなく、100米ドル買うとします。
右図のように、1米ドル=110円になったときに100米ドル売れば、利益は1,000円(10円×100米ドル)となりますね。
FXでどのようにして利益を得ていくか理解できましたでしょうか?
ここからは、FXの特徴を代表的な投資商品である株式投資と比較して解説していきます。
FXと株式投資を初心者にもわかるように徹底比較!
まずは、FXと株式投資の違いを表にまとめてみましたので、以下をご覧ください。
先で触れた投資対象に加え、取引時間や目安となる必要最低資金額などにおいて違いがあります。
FXのほうが少ない金額から取引できるため、金額面からいうと始めやすい投資とも言えますね。
それでは以下で、それぞれの項目について詳しく解説していきます。
投資対象
FXでは世界各国の通貨が対象と先でもお伝えしましたが、2国間の通貨を売買していくトレードです。
USD/JPYやEUR/USDなど通貨ペアと呼ばれる2つの通貨の組み合わせ単位で投資をしていきます。
また、取引可能な通貨ペアはFX業者によって異なるため、トレードしたい通貨がある場合は口座開設前に取扱の有無を確認しておく必要があります。
一方で株式投資は、企業が発行する株式が投資対象です。
証券取引所に上場している企業の株式、国内であれば約4,000銘柄の中から投資先の企業を選んでいきます。
また証券会社によっては、国内だけでなく米国やヨーロッパ、中国など世界各国で上場している企業にも投資が可能です。
取引時間
FXは、平日であれば24時間取引が可能で、日本の祝日でも取引できます。
そのため、どんなライフスタイルの方であってもトレードに参加しやすいですね。
日々忙しくしているサラリーマンや主婦の方でも、時間にとらわれずに取引できるという利点があります。
株式投資の取引時間は、証券取引所が開いている時間となります。
証券取引所によっても若干異なりますが、一般的には平日の9時から15時までの間です。
なお、11時30分から12時30分は休憩時間となり取引できません。
土日や日本の祝日は、日本の証券取引所は開いていないため取引ができません。
インカムゲイン
投資で得られる利益には下図の通り、キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。
キャピタルゲインはいわゆる売却益のことです。
100円で買ったものを110円で売ることにより得られる10円の利益を指します。
一方、インカムゲインとは資産を保有している間に得られる利益のことをいいます。
代表的なものだと、株式投資における配当金がインカムゲインにあたります。
配当金は、株式を保有している株主に対して会社が得た利益の一部を還元されるお金のことです。
インカムゲインは株式投資だけでなくFXにもあり、FXのインカムゲインを「スワップポイント」と言います。
2国間の通貨の金利差から生まれる利益で、保有している間は原則毎日発生します。
低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買って保有することにより、2国間の金利の差額を受け取ることができます。
ただし、スワップポイントは受け取れるだけでなく、支払う場合があることにも注意しましょう。
以下はスワップポイントを受取れる場合と支払う場合を図にしたものです。
右図のように、高金利通貨を売って低金利通貨を買った場合には、2国間の金利の差額を支払わなければなりません。
例えば日本円を買い、南アフリカランドを売った場合等が想定されます。
代表的な低金利通貨は、日本円やスイスフラン、ユーロ等が挙げられるでしょう。
一方、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソ等の新興国通貨は高金利通貨として有名です。
スワップポイントを支払うケースに注意すれば、インカムゲインで継続的におこづかいを得ていく方法はFXでも可能ですね。
レバレッジ
レバレッジとは、自己資金の何倍という金額で取引できる仕組みのことです。
FXでは国内の業者であれば最大25倍までレバレッジをかけることができます。
つまり、以下の図のように自己資金1万円を用意できると、最大25万円分の取引ができることになります。
取引額が25倍になれば利益も25倍となるため、レバレッジを活用できれば少ない自己資金でも効率よく利益をつくれます。
ただし、利益だけではなく損失も25倍となるため、特に初心者の方はむやみやたらにハイレバレッジにしないようにしましょう。
株式投資は、一般的にはレバレッジはかけられません。
信用取引といって口座に預けた資金を担保に、証券会社からお金を借りられる取引もありますが、それでもおよそ資金の3倍程度までです。
このように、株式投資はレバレッジをかけられても低レバレッジのため、FXに比べると資金効率が良いとは言えません。
しかし、レバレッジをかけない投資方法は手持ち資金以上を失うリスクがないため、堅実な取引をしたい方に株式投資は向いていると言えます。
最低資金目安
運用する投資商品によって、取引に必要な資金は大きく異なってきます。
FXはレバレッジをかけられることから、少ない自己資金で取引ができます。
目安としては、数千円程度から始められます。
レバレッジをどの程度かけて取引するかによって、準備する自己資金を調整することができます。
例えば、米ドル/日本円で10万円分を取引する際、レバレッジの大きさによって以下のように必要資金額が変わってきます。
レバレッジをかけずに取引する場合は10万円が必要ですが、最大レバレッジ25倍をかければ自己資金は4,000円と少額で済みます。
FXではレバレッジを大きく効かせられるからこそ少額でスタートできるというメリットがあります。
株式投資の場合は、多くが数万円から取引が可能ですが、数十万円〜数百万円必要な銘柄もあります。
中には数千円から投資できる銘柄もありはしますが、その数は全体の1%程度と少ないです。
レバレッジを大きくかけられないことから、必要資金はFXよりも比較的高くなります。
FXは大きな資金を用意する必要がないという点で、初心者にとっても始めやすい投資といえるでしょう。
主な変動要因
どの投資商品も価値が変動するからこそ利益や損失が生まれますが、変動要因はそれぞれ異なります。
FXの投資対象は通貨であり、通貨の価値は主にその国の金融政策や経済情勢によって変動します。
例えば、米ドルで言えば「米国雇用統計」といったアメリカの景気動向をはかる重要な経済指標等のの発表直後は大きく変動しやすいです。
株式投資は投資対象が企業の株式であり、株価は主に企業の業績に影響を受けます。
決算発表だけでなく新事業や業務提携、M&A等の発表直後にも大きく変動することがあります。
また、日本企業の多くは輸出企業であるため、FX同様に各国の為替の動きも株価に影響してきます。
つまり株式投資は、FXよりも変動要因がさらに複雑で難しい傾向にあります。
ここまで、株式投資を比較しながらFXの特徴について解説してきました。
次に、FXにおけるメリット・デメリットにはどういったものが挙げられるのかまとめていきます。
FXのメリット・デメリットは?
以下に、FXのメリット・デメリットを表にまとめましたのでご覧ください。
まずメリットの1つは、既に触れた通りレバレッジを活用することで少額の自己資金でも始めることができます。
少ない元手でも何倍という金額で取引ができるのは、資金効率もよく大きなメリットといえるでしょう。
また、取引可能な時間が長い点も2つ目のメリットといえるでしょう。
平日であれば早朝でも深夜でも市場が開いているため、様々なライフスタイルの方がトレードに参加しやすいです。
3つ目は、レートが上げ局面であっても下げ局面であっても利益を狙える点です。
先で触れましたが、FXは「買い」と「売り」、両方から取引をはじめることができます。
以下の図のように、取引したい通貨のレートが上昇局面にあるときは「買い」、一方で下降局面では「売り」で入ることにより利益を狙えます。
では、なぜ持っていない外貨を売ることができるのでしょうか?
それはFXが「証拠金取引」だからです。
FXでは、通貨の売買をしていても、実際には通貨を交換しているわけではありません。
そのため、外貨を持っていなくても「売り」から取引を始めることができるわけですね。
利益獲得のチャンスが多い点は投資家にとっても嬉しいポイントです。
次に、デメリットについて解説していきます。
まず、少ない自己資金で始められるメリットがあるレバレッジですが、レバレッジをかけすぎると大損する可能性があることに注意しましょう。
レートの動きの読みがあたったときには大きな利益を手にできますが、一方で読みがはずれた場合の損失も大きくなります。
仮にレバレッジ25倍で取引していた場合、利益も25倍となりますが損失も25倍になるからです。
自分の資金力からどの程度の損失まで耐えられるのか事前に想定しておき、損切り注文を出しておくことをおすすめします。
次に、②場合によっては預け入れた額以上の損失が発生する可能性があるという部分の解説をします。
FXでは、口座に預け入れた資金が0円になればそこで強制的に取引が終了となるわけではありません。
例えば、瞬間的に大きな為替変動が起きた場合には、預け入れた金額以上の損失が発生してしまう可能性があります。
本来、このような事態を防ぐ役割をもつ「ロスカット」という制度がFX業者にはあります。
含み損が一定の水準に達した時に自動的に強制決済される仕組み
しかし、瞬間的に相場の急変動が起きた場合にはこのロスカットが機能しない場合もあります。
そうなってしまうと、以下の図のように口座残高以上の損失が出てしまう可能性があります。
残高以上の損失を抱えるリスクを少しでも軽減する意味でも、あらかじめ損失額を決めておくことができる損切り注文を出しておくことが大切です。
そして、3つ目のデメリットは為替相場の急変動があると一瞬にして大きな損失を抱える可能性があることです。
世界を揺るがすような大きな出来事があると、為替相場が一気に大きく動くことがあります。
それにより大きな損失を生みかねないことを念頭に置いておきましょう。
例えば、最近ではコロナショック時やリーマンショック時に大きな為替変動が生じています。
また、国内で天災等が起きた時や首相の辞任・就任など政治で大きな動きがあった時には、日本円が急変動する要因にもなります。
FXはどんなに人におすすめ?
FXの特徴やメリット・デメリットを踏まえ、どんな人がFXに向いているかまとめました。
- サラリーマンや主婦
- 少額から投資を始めたい人
FXは平日24時間取引が可能なため、日中忙しくしているサラリーマンや主婦の方でも早朝や深夜、隙間時間に取引ができます。
また、スマホアプリでトレードができるため場所も問わず手軽にトレードできる点では、主婦にはさらに嬉しいポイントといえますね。
そしてレバレッジを大きく効かせられるFXは、少額から投資を始めたい方にとってぴったりな投資といえるでしょう。
国内FXではなく海外FX業者を選べば、300倍〜1,000倍とさらに大きなレバレッジを効かせることも可能です。
海外FX業者では、口座開設するだけでボーナスを受取ることができ、自己資金ゼロでも取引を開始できます。
まずは試しに、海外FX業者でボーナスを利用しトレードを始めてみるのも良いのではないでしょうか。