仮想通貨への投資は、成功すれば通常の投資では考えられないくらいのリターンを得ることができますが、その裏にはたくさんのリスクが存在します。
仮想通貨投資に対するリスクは様々存在しており、うまくリスクと向き合いコントロールできる人だけが仮想通貨投資で成功しているのです。
ここでは仮想通貨投資やビットコイン投資に孕むリスクを徹底的に洗い出し、対策も含め細かく解説していきます。
仮想通貨への投資リスクは5点存在する
価格変動
ご存じのようにビットコインをはじめとした仮想通貨の大きな特徴の一つに、ボラティリティの大きさがあげられます。
一国の要人の発言やイーロンマスクのTwitter等によって、価格が大きく乱高下することは日常茶飯事。
まだまだマーケットの歴史が浅いこともあり、需給バランスは日々は変化しており、価格も大きく動きます。
その他、戦争や政変・規制の追加や変更などによっても価格は変動しやすいため、仮想通貨やビットコインに投資を考える人は何よりもまず価格変動の大きさについて改めて念頭に入れてほしいところです。
セキュリティの脆弱さ
株への投資なら証券口座を開設し指定されたアカウントへ入金しますし、定期預金なら銀行口座を開設し自分名義の口座へ入金します。
これと同様に、仮想通貨へ投資する場合は、仮想通貨の取引所にて口座を開設をし、その口座に入金または仮想通貨をおくることからスタートします。
一見この三つは同じように見えますが、リスクの観点からいえば、仮想通貨は圧倒的にハッキングリスクが高いです。
銀行口座の預金を誰かに奪われたという話を耳にすることはありませんが、仮想通貨に関してはビットコインが生まれて以来、ハッキング被害にあったという事例は後を絶ちません。
それだけセキュリティが脆弱であることも理解をしたうえで投資をしましょう。
また、そもそも秘密鍵やパスワードを紛失して自分の仮想通貨を取り出せないという事例も多発しています。
個人の管理責任が問われますのでこの点については細心の注意が必要と言えます。
何百億円相当のビットコインを持っていても、パスワードを紛失して取り出せないと言う人が、この世の中には多数いることを思い出しましょう。
取引所が破綻する
実態が見えづらい仮想通貨の性質上、仮想通貨取引所そのものもネット上だけで運営ができてしまいます。
銀行や証券会社といった一般的金融機関の場合は、その金融機関が存在する国の傘下にある金融監督庁に検査権限をあたえたりして運営の中身をチェックします。
ところが仮想通貨の取引所の中には、どこにも属さずに運営しているケースもあります。
過去にも複数の取引所が、ある日突然廃業や閉鎖をし、その取引所を利用していた顧客のコインがとりかえせないなどの事件に発展しました。
取引所だからといって、やみくもに信用しご自身の仮想通貨を預けていると、取引所がそのまま倒産して大事な仮想通貨が戻ってこない事もありえますので注意が必要です。
システム障害・サーバー障害
サーバーやインターネット回線に障害が発生した場合、取引が正常に成立しない場合があります。
ビットコインの価格が大きく下落したり上昇したりすると、売り(もしくは買い)の注文が殺到することが常。
この場合、保有している仮想通貨を売却しようにも動作が不安定になったり、その結果指値がおおきく滑って刺さらなかったりと、取引をするうえで問題が起きる可能性があります。
これらのリスクについても投資家は許容しなければなりません。
一方で取引所に責任ありと証明されれば取引所が誠意をもって損失を補填する場合もありますので、取引所のポリシーや過去の対応を見ながら、どこで自分の仮想通貨を運用したらいいのか慎重に検討しましょう。
法律変更
世界各国において仮想通貨のレギュレーションは定まっていない点も多く、しばしば大きな変更がおきます。
今まで大丈夫だったものがダメになったり禁止になったりします。
イギリスではかのバイナンスの利用禁止を正式に政府が取り決めました。
このように法規制や税制面での法律変更はいまだ継続的になされています。
また、取引量の少ない仮想通貨は、国の規制強化と連動して上場廃止に追い込まれる場合もあります。
先般、お隣韓国のUPBITにおいても、10種類以上の仮想通貨が一斉に上場廃止になり、仮想通貨へ投資することの危うさを感じさせました。
市場が若いため、まだまだ仮想通貨にまつわる法律は発展途上です。
一つのリスクととらえたいところです。
リスクへの対応策
国内の取引所で口座を開設し、ビットコインを買って長期でホールドするといった大味な投資戦略なら、そこまで気をつける必要ないかもしれませんが、仮想通貨への投資とは原則として価格変動のリスクを受け入れることになります。
価格変動が不定期に生じ、そのインパクトは強大ですので、あくまで余剰資金の範囲で取り組みましょう。
同様に、マーケット動向をしっかりと注目していき、突然の暴落や暴騰に素早く反応する準備をしておきましょう。
また保有している仮想通貨をいつまでも取引所内のウォレットに保存したままにせず、当面動かす気のない仮想通貨は、オフラインで管理することをおすすめします。
具体的にはコールドウォレットを利用して、物理的にハッキングされないように気を使いましょう。
そもそも仮想通貨はハッキングリスクが高いので、取引所に関しても2段階認証を徹底し、普段使いのパスワードを使わないなど、細かい点で工夫をしていきましょう。
ネットワーク上のトラブルに関しても同じことが言えます。
個人が事前に対応することは難しいですが、注文がうまく通らなかった場合や、注文そのものができなくなるような場合にも、国が認めている取引所であれば誠実な対応が期待できます。
ですので、まずは国が認めている正規の取引所を利用するよう心がけましょう。
投資したい仮想通貨がその取引所にない場合は、海外のまだまだ発展途上の取引所を利用することになると思いますが、過去サーバ障害が起きた時にその取引所はどのように対応したのかなど、過去を辿った上で、取引所のポリシーを理解して選択をしましょう。
ビットコインや仮想通貨の投資は、ハイリスクですがその分大きなリターンを得られます。
しかし、どこまでいってもリスクとリターンはトレードオフ。
大きな欲をもたず適切なリターンを狙うスタンスこそ、仮想通貨投資で成功する一番のコツですが、いずれにしても十分に情報収集を怠らずリスクを最小限に抑えるように努力をしていくことが大切です。
仮想通貨で投資する際のおすすめの取引所
国内であればコインチェックかDMMビットコイン、またはGMOコインかビットフライヤーがよいでしょう。
海外で言えばバイナンス、韓国のUPBIT。
特にUPBITは、ラインの親会社が運営している世界規模の取引所であり、日本人にはあまり知られていませんがバイナンスと同様に相当数のコイン取引が可能です。
コインの取り揃え数がもっともあるのはバイナンスで、草コインの取引量も世界最大ではありますが、日本人向けにサービスをしているとは言い難く、事実日本語がおかしい点もあり、日本人ユーザーにとって親切ではありません。
それに代わって近年ではバイナンスのAPIを利用したBAQRONという取引所がサービスを日本人向けに提供していますので、確認してみてください。
事実取引にかかる手数料も本家バイナンスより安いので、草コインなど取引量の少ない仮想通貨に投資したい方はBAQRONを利用すると良いでしょう。
仮想通貨投資詐欺に気をつける
新しい概念やサービスが世の中に広まるとき必ず横行するのが詐欺。
ユーザーの「関心はあるが詳しく知らない」点をついて、仮想通貨の詐欺も多く広がっています。
ビットコイン投資や仮想通貨投資界隈でよく見聞きするのがハイプ。
ハイプとは、仮想通貨を使ったねずみ講のようなものであり、過去には暗躍し、現在でも仮想通貨の詐欺案件として散見できます。
ハイプのような分かりやすい詐欺行為だけでなく、中身がないのにビジョンだけをうたい不特定多数の投資家から資金を集めようとするペーパーカンパニーもまた多く存在し、仮想通貨の世界は今も昔もまだまだ混とんとしています。
事実ビットコインは黎明期、誰かが仕組んだ詐欺ではないかとの噂がありました。
理由は、ビットコインや仮想通貨を広めた人物たちの中に、詐欺まがいの商売で力をつけた人たちが多く存在したからです。
また事実として仕入れたビットコインを市場価格の何倍もの値段で売りつけたりと、それらの印象からビットコインは非常に怪しいものとして当初認識されていました。
多くの一般投資家や一般人からすればビットコインや仮想通貨の概念は分かりにくく、広めようとする人の印象が怪しかったため、ビットコインや仮想通貨そのものが怪しいと思われたのです。
現在、DEFIなど仮想通貨を使った新たな投資商品が作り出されており、そのDEFIをもじった詐欺案件が作られてもいます。
ハイプ案件は影を潜めていますが、まだまだ価値のない仮想通貨が出回っている世の中ですので、特に名の知られていない仮想通貨への投資に関しては十分に注意が必要です。
一方で、今から仮想通貨投資で爆益を狙うには、流動性がまだまだ少ない草コインを狙うしかない、ともいえるのですが、大きく値上がりする仮想通貨ほど下落のリスクも高く、売れないリスクも高い点は併せて理解したいところです。
仮想通貨は成熟した市場ではないため、その分高騰率に夢を見がちですが、リターン何倍・何十倍を狙うには草コインに投資することを考えなければならず相当なリスクを伴います。
あくまでも余裕資金で投資をし、損をしても仕方がないというスタンスをおすすめします。
決して深入りや欲を大きく持ちすぎるのは禁物。
人間の欲に詐欺はつけこみますので、騙されないようにしましょう。
投資する仮想通貨は流動性とビジョンを重視する
これから利益を狙うにはどんな仮想通貨に投資をすればよいでしょうか?
筆者の考えではやはりビットコイン。
2021年の前半には価格で700万をつけその後大きく下落しました。
この記事の執筆時点では今後再度最高値を目指すのか、しばらくは200万前後で停滞するのか、レンジに入っており方向感が見えませんが、ビットコインにまつわる生態系はどんどん世界中で構築されているので、安定している仮想通貨と言ってよいでしょう。
ただし今からビットコインで10倍やそれ以上を狙うのは少々現実離れしていますので、その場合は流動性の低い仮想通貨を買うことになります。
ただ、やみくもに草コインは買えません。
そこで重要な仮想通貨投資に必要な指標をみていきましょう。
流動性が高いもの
ほしいと思った仮想通貨を適正な市場価格で買うためには、売り板と買い板に一定の厚みが必要です。
知名度が低い仮想通貨に投資するのは、夢があり暴騰すればの値上がり率はすごいですが、売りたい時に買い手がいないリスクがあります。
仮に購入時から10倍以上に値上がりをしても、その仮想通貨に買い手がつかなければ意味がありません。
売ることができなければ利益を確定させることができませんので、その意味でも人気・流動性はコイン選びにおいて非常に重要な指標と言えます。
時価総額が高いもの
時価総額も重要な指標です。
時価総額は市場価格×通貨の発行枚数によって決まる仮想通貨の総合的な価値といえます。
あまりにも時価総額が低い場合や、日々の取引量が極端に少ない場合、取引所での上場が廃止になることもありますので、注意が必要です。
また特に発行枚数にも注目です。
既にマーケットで流通している通貨が発行総量のどれだけを占めているか、現在何割を会社が保有しているのか、将来BURNされる計画はあるのか(発行数が減るものなのか)、さらに供給されていくものなのか、など細かくチェックが必要です。
これらの点は、仮想通貨の今後の値付けに影響してくるからです。
何百倍を狙うならマイナーな仮想通貨への投資をするしかありませんが、一方で暴落しやすかったり取引自体が少なめだったりするのでリスクが高く、もしその仮想通貨が詐欺だったり、プロジェクトが止まって全く値上がりしなかった場合には大切な投資金が台無しになってしまいます。
一攫千金を狙いたくなるのが人の心情かもしれませんが、メジャー通貨であるビットコインやリップルイーサリアムでも、長期的にみれば十分値上がりが期待できますので、バランスをもって分散投資したいところです。
ビジョン
仮想通貨の値上がる際の大きな要因は、その仮想通貨のビジョンがどれぐらい優秀であり、プロジェクトが実現可能なのかという点です。
現在のところ圧倒的な認知度と安全面から、商業上の取引にはまずビットコインが選ばれており、イーサリアムはERC2.0 という形で新規に仮想通貨を作る場合に利用されていますが、それ以外の仮想通貨は将来の価値を見込んで値段はついているものの実体経済の中で機能しているとはいいがたいです。
投資をするにはビジョンがしっかりと描かれ、また誰がそのサービスを立ち上げているのか、それらの情報をしっかりと精査して、良い選択をしていきましょう。
まとめ・おすすめの仮想通貨はやはりビットコイン
今から投資をするにしてもおすすめはビットコイン。
今も昔も仮想通貨を引っ張っている第一人者ですね。実際時価総額も一位です。
ビットコインの最大の特徴は第三者を介することなく、参加者全員で管理する分散型の決済システムを構築している点。
政府や金融機関など管理者がおらずユーザーの手だけで成り立っているビットコインは他の仮想通貨と大きく性質が異なっており、ダークウェブの世界で使われたり犯罪に使われるなどといったネガティブな面も含め、実際経済と切り離せなくなってきています。
開発者サトシナカモトの思想は非中央集権的でフェアな決済システムといったポリシーでしたが分裂や価格変動をしながらも、見事非中央集権的に成長してきた仮想通貨として盤石な立場となっています。
100倍1000倍といった異次元の値上がりはここから期待できませんが、1000万円以上の値上がりを見込む人が多く、期待はできます。
次に有望なメジャー通貨はイーサリアムです。
イーサリアムは将来的にビットコインの価格を抜くのではとも言われており、ポテンシャルも期待されています。
最も大きな特徴がスマートコントラクトという機能。
契約内容の改ざんができないため将来デジタル社会の中で有望株と見られています。
3位にはリップルがあげられるでしょう。ビットコインのような非中央集権型の仮想通貨コインではなくリップル社によって管理と運営が行われています。
ただしリップルに出資をしている企業はGoogle関連の投資会社や仮想通貨取引所KRAKENオーナー、日本ではSBIの子会社のVCなど名だたる企業からの投資を受けていますので、世界企業がリップルを最終的に持ち上げていくという期待感があります。
時価総額ランキング常に五位以内に入っている人気のコインです。
それ以外ではDOGEコインやSHIBAコイン、IOSTたBANANAなど様々なコインが存在し、深く知れば知るほど投資成功の確率はあがるので、継続的な情報収集をしていくことをお勧めします。